温度計はセンサーが壊れてしまうと機能しなくなるので、壊さないように正しく丁寧に扱うことが求められます。センサーは初期不良以外で簡単に壊れることはないですが、温度計を落下させてしまえば、たった一度であっても壊れて使い物にならなくなる可能性があります。ガラス製の温度計だと外観の破損で壊れたことが分かりますが、プラスチック製は比較的衝撃に強いですから、見た目は無事でも内部のセンサーは壊れていたりします。プラスチックそのものはある程度衝撃を吸収するものの、吸収しきれなかった衝撃は本体内部に伝わるので、腰くらいの高さからでも落とさないに越したことはないです。

振動も物理的に温度に反応する素子には負担となりますし、信頼性の低下に繋がる内部部品のズレを招くことも考えられるので避けるべきです。温度計は急激な温度変化を繰り返すと、センサーが負担に耐えきれずに壊れてしまう恐れがあります。やはり温度が一定の環境と絶えず変化するような環境だと、前者の方がセンサーにとっては負担が小さく、後者の方が劣化を早めることになります。温度計の寿命は半永久的ではなく消耗品ですから、過酷な環境におけばそれだけ早く劣化して精度が落ちたり、壊れて使えなくなるわけです。

製品の説明書には使用できる温度範囲の記載があるはずですが、範囲内だからといっていくら温度が上下しても大丈夫というわけではないです。それはドライヤーなどの温風が直撃すれば精度に影響が出たり、水が掛かったり水没しても劣化を招いたり促進する恐れがあることからも明らかです。