温度計というと一般的には本体がプラスチック製で、センサーは内蔵されていて外からは見えないタイプが主流です。これは大量生産しやすいなどコスト的なものもありますが、デジタル式が普及したことも、主流になった理由の1つだと考えられます。アナログ式の温度計は、温度に反応して変形するバイメタルという金属がセンサーの役割を担っています。構造がシンプルで壊れにくいメリットはあるものの、本体にガラスを採用している製品も存在するので、落下などによる破損には注意が必要です。

更に注意が必要といえば、センサーに水銀を使用している水銀温度計で、ガラスが破損すると中身が流出しますし、触れると人体に影響する恐れがあるので注意です。温度計はセンサー1つとっても種類が豊富で様々ですが、測る温度やその目的も色々あって、本体の形状や機能に価格帯も幅広いです。周辺の温度を測定するタイプは環境の温度、具体的にいえば室温の変化を見ることが目的で、冷暖房の風や直射日光の影響を受けやすいことから、設置場所はしっかりと考えることが大切です。一方、体温計のように接触する対象を測定するものは、ピンポイントで限られた範囲の温度を測定するのが目的です。

他にも放射する赤外線を捉えるタイプの温度計もありますし、やはりセンサーは他の方式とは大きく異なります。温度が色で見えるサーモグラフィーもこの一種で、広範囲の温度の違いを視覚的に捉えられるのが面白いところです。